2015年9月2日
ビレッジ戦略:「感覚の発信基地」で、ライフスタイルを提案 <前編>
――実際にお店に立つ岡田さんはいかがでしたか?

ショップマネージャー 岡田由衣
岡田さん:グリーン雑貨店自体初めてのことで、とにかく不安だらけでした。大量の商品検品やディスプレイ等々、考えることややることがたくさんあって、本当に大変でしたが、何よりも植物の管理に一番苦労しました。
植物を枯らしたり、冬の寒さに耐えられずダメにしたり、管理の方法が分からなくて何から手をつけたらいいのだろうと、苦しい時期もありました。
毎日、まずお店に来て、植物の水遣りからはじまり、植物の成長を見ながら勉強していきました。
プレオープンから地域の方々がたくさん来て下さり、嬉しかったです。
その後も、地域のチラシに掲載してもらったり、ワークショップを企画したりと、絶えず人が来てくださっています。
次第にお客様に説明する内容も変わっていきました。
――本部のサポートは役立ちましたか?
岡田さん:オープン前の研修は、店舗に入って約3日間かけて一から教えてもらいました。植物については、一日では到底覚えられないほどでしたが、ラッピングやディスプレイ等非常に役立ちました。
オープン後もディスプレイは、2週間に一度は変えています。常連のお客様もおられるので、変わっていないと面白く無いかなって思うんです。何より、私たちも飽きてしまいますので。
今では、商品アイテム数もオープン時の倍近くになりました。はじめは、どのようなものが売れるのか分からなかったので、本部から提案していただいたものをそのまま置いていました。次第に年齢層に関係なく、いろんなものを取り入れて、売れ行きを見ながら商品をセレクトしています。半年くらいかけて、お客様のニーズやお店の雰囲気づくりなどがわかるようになってきました。今は、エアプランツ・多肉植物・食中植物やオリジナル製品(木材を加工)が人気です。
今まで出会えなかった新しいタイプの見込み客を発掘し、住宅事業の顧客化を目指す
――お店には、どのような方が来られますか?
岡田さん:だいたい30~50代くらいの方で、子連れのファミリーも見うけられます。
常連のお客さまも多く、毎日来られる方もいれば、3日に一回の人など、さまざまです。週末には、市外からも来られます。
平日は、20~30組の来客、売上にして約3万円、週末の来客は60組を超え、 売り上げは約6~7万円くらいです。イベントがある月は、やはり忙しく、やり甲斐を感じます。100万円/月くらいあると嬉しいですね。
――顧客登録についてはどうですか?
岡田さん:来店時にいきなり会員登録の用紙を見せても、断られますので、会員登録の誘導については、無理にお願いしません。
購入いただいた際にお客様に、さりげなくお伝えして書いていただきます。
住所やメールアドレスを書かれないお客様もおられますが、それ以上はお願いしません。
――SNSなどインターネットの活用については?
岡田さん:Facebookからの誘導も多いです。さほど宣伝しているわけではありませんが、Facebookに商品を投稿すると、翌日のお客様の流れは、やはり変わります。
<HODO HODO facebookページ>
https://www.facebook.com/hodohodo.izumo
――お店づくりで大切にされていることはどのようなことですか?
岡田さん:テイスト感を大切にしています。夫婦で来られた時に、男性が外で待つのは嫌だなと思うんです。可愛すぎず、男性にも好かれやすいかっこいいもの、ディスプレイもかちっと並べず、少し雑多な雰囲気作りを目指しています。
男性客もよく買ってくださり、ありがたいことに男性の平均購入額は女性よりも少し高いです。
植物に興味のないお客様でも、商品を見られているうちに興味が湧いてこられた様子をみていると、やってて良かったと思います。
また、お客様からの「素敵なお店ですね」というお褒めの言葉や、私が好きで仕入れた商品を見て「私、これ好きなの」と言っていただけると、嬉しいです。時には、植物が大きくなったよとか、お花が咲いたと教えてくださるお客様もいらっしゃいます。
グリーン雑貨店の立ち上げで目に見える形で顧客との接点に変化と拡がりが表れているようです。
次回の後編ではグリーン雑貨店立ち上げにおける社員変化や短期間での受注に至る経緯などを中心にお話を伺います。
⇒ ビレッジ戦略:「感覚の発信基地」で、ライフスタイルを提案 <後編>